グリーン水素製鉄の生産量は今後どれほど拡大するのか?

概要

グリーン水素を用いた製鉄は、鉄鋼産業の有力な脱炭素技術として期待されています。しかし、その本格的な普及はいつ始まり、将来どこまで拡大するのでしょうか?28本の既存シナリオを分析した結果、グリーン水素製鉄の本格的な拡大は2040年頃からであり、2050年には世界の鉄鋼生産量の約35%を占める可能性があることがわかりました。しかし、その実現には電解装置などのグリーン水素関連インフラを現状の1000倍以上に増強する必要があると推定されました。累積での排出削減が鍵となる脱炭素計画においては、すでに実行可能な選択肢による即時の排出削減が必須であり、グリーン水素製鉄はあくまで長期的な転換を支える選択肢の一つとして位置付けられるべきであることが示唆されました。

著者

Takuma Watari and Benjamin McLellan

掲載誌

International Journal of Hydrogen Energy, 79, 19, 630-635, Link