
概要
脱炭素化の推進は化石燃料への依存を減らす一方で、再生可能エネルギー設備等に必要な鉱物資源の採掘を大幅に増やす可能性があります。本研究では、2050年までに鉱物需要に伴う資源採掘量(隠れた採掘量も含めた関与物質総量)が2015年比で7倍以上に増加し、その増加分の約32〜40%が、資源ガバナンスの貧弱な国々で生じる可能性を示しました。製品の長寿命化、サービス化、リサイクルなどの循環経済戦略はこうした負担を軽減できますが、採掘量の増加を完全に防ぐことはできません。脱炭素化を特定地域の環境破壊や不平等の上に成り立たせないためには、脱炭素技術のサプライチェーン全体で資源ガバナンスを強化する必要があります。
著者
Takuma Watari, Keisuke Nansai, Kenichi Nakajima and Damien Giurco
掲載誌
Journal of Cleaner Production, 2021, 312, 20, 127698 Link