オランダ家探しの備忘録

本記事は2024年2月におけるオランダ・ライデンでの家探しの自身の経験を備忘録としてまとめたものです。これからオランダで家探しをする方の何かの参考になれば幸いです。

利用したサイト

オランダ家探しの主要なサイトはいくつかありますが、私はParariusのみを利用しました。掲載物件数が十分に多く、サイトのデザインが見やすかったためです。オランダ渡航前からサイトを眺めて相場感を養っておき、オランダ到着後に応募を始めました。ネット上では家探しのサポートをしてくださるコンサルタントを利用する方が多かったため私も問い合わせをし、検討しましたが、費用が高額であったため利用はせずに自力で探すことにしました。

物件への内見応募

気に入った物件にはParariusのシステムから応募するのではなく、直接不動産のホームページにアクセスし、そこからメールを送りました。その方が返信の確率が高くなると大学の同僚からアドバイスをもらっていたためです。この際、不動産に直接電話をかけることはあまり効果的ではないと思われます。電話をした場合、「メールで応募してください。条件をこちらで確認して候補者に連絡します」という返答が来ることがほとんどです。実際に送ったメールの文面は以下のような感じです。電話で「ペットはいますか?喫煙しますか?」と聞かれることが数回あったため、これらの情報もメールに記載しておいた方が良いかもしれません。

Hello, I’m contacting you to express my keen interest in renting this apartment. I am currently working as a research fellow at Leiden University and remotely at the National Institute for Environmental Studies in Japan. My wife will be joining me and we are keen to explore the property. Would it be possible to arrange a viewing at your earliest convenience? My monthly income is €x [x times the rent], and I’m prepared to provide all the necessary documents promptly. The flexibility in our schedule allows us to consider moving in at your convenience.
Thank you for your time and consideration. I look forward to hearing back from you soon.

内見

オランダ渡航からの8日間で合計16件の内見申込みを行い、そのうち14件から返信をもらいました。すぐに返信が来たものばかりではなく、契約合意後に返信が来たものも一定数あったため、条件や日程等を電話やメールで調整し実際に内見した物件は4件でした。内見では物件のチェックはもちろんですが、不動産の担当者から我々が審査されているという側面もおそらくあるため、その点を心がけました。できるだけ担当者の方と多くコミュニケーションをとり、こちらの希望条件や状況を詳しく知ってもらうようにしました。担当者は全員英語が堪能だったのでコミュニケーションは非常にスムーズでした。

内見後の応募

気に入った物件は内見後すぐに応募を行いました。必要書類を不動産にメールで提出後、大家が審査を行い、不動産から結果を教えてもらいます。オファーのあった物件はどれも理想を完璧に満たしたわけではありませんでしたが、家賃や周りの環境を加味して最終的に契約する物件を選択しました。実際に提出した書類は以下で、全て渡航前に準備していました。

  1. 自己紹介レター(職業や年収等の情報と共に妻と私の写真を載せて少しでも人となりを想像できるように作成しました)
  2. 収入証明(海外学振の採用証明、所属研究所の今後2年間の年収見込、過去1年間の年収証明をまとめました)
  3. 就職先との契約書(ライデン大学から発行してもらっていた契約書をそのまま利用しました)
  4. Residence permit(家探しの時点では取得できていなかったため、大学を通して申請した際にINDから発行してもらった許可証のようなものを提出しました)
  5. 過去の大家さんからの推薦状(昨年イギリスに1年間滞在していた時の大家さんに推薦状を書いていただきました)
  6. パスポートのコピー

重要だと感じた点

非常に競争率の高いオランダでの家探しにおいて少しでも好条件の物件を契約するには、不動産の担当者と良好な関係を築くことが重要であると感じました。サイトに情報が出ている人気の物件は倍率が何十倍にもなるため、外国人である我々が契約を得ることは困難です。私が運よく契約できた賃貸も人気の物件で、一度申し込みをしましたが結果はダメでした。しかしその後もその不動産の方とメールで連絡を取り合い、サイトに掲載前の同じComplexの物件を紹介していただきました。通常、物件の内見は同日に何組も行いますが、その物件は掲載前のものであったためか内見したのは我々だけで、契約までの流れも非常にスムーズでした。あくまで私個人の体験ですが、今のオランダで外国人として契約を得るには、いかに他の候補者よりも先に情報を得るかが勝負の鍵になるのではないかと思います。

また家探しのタイミングに関して、通常オランダでは退去の1ヶ月より前に申告を行うことが多いため、月末から月初に次の月から入居可能な物件が多く市場に出るそうです。そのため、我々は月初の渡航でしたが、前月の月末から渡航して家探しをした方がより多くの物件に応募ができ、スムーズに契約まで辿り着けたのではないかと思いました。

以上、あくまで一個人の体験談ですが、これからオランダで家探しをする方の役に少しでも立てば幸いです!