
プレスリリースはこちら
概要
本研究は、日本の温室効果ガス排出削減目標である2030年46%(2013年度比)削減、2050年カーボンニュートラルを踏まえ、日本全国の建築物を対象に、建築材料のカーボンニュートラル達成方法を検討しました。分析の結果、低炭素鋼材や低炭素コンクリートの利用を徹底した場合、2030年46%排出削減は達成可能である一方、2050年カーボンニュートラル達成については、必要な排出削減量の約60%しか削減できない可能性があることがわかりました。カーボンニュートラル達成には、木造建築の拡大や設計の最適化、建築物の長寿命化も併せ、全ての対策を実施する必要があります。さらに本研究では、高齢化した樹木を建築材料として都市で利用し、伐採後に植林を行う再造林によって森林を若返らせることで、森林と都市の炭素循環が形成され、建築材料の脱炭素化と森林の炭素吸収増加を同時に達成できる可能性を示しました。そのためには国産材の供給拡大が必須であり、木造化、国産材供給、再造林を同時に推進する取り組みの重要性を示しています。
著者
Takuma Watari, Naho Yamashita, and André Cabrera Serrenho
掲載誌
Environmental Science & Technology, 2024, 58, 4, 1793-1801, Link